やわらかな日常、みずみずしい夢
高橋由季さんの描く女の子は、どこかもの憂げで、夢を見ているような表情をしています。
何かに不安を抱いているのかも知れないし、ここではないどこかを思い描いているのかも知れません。
それでも今ここに生きているということを「彩りたい、楽しい瞬間に変えたい」という強い気持ち、それを高橋さんは、鮮やかな色彩やストレンジな構図、かわいいモチーフの選択によって描き出します。
その行為は実はとても切ないことなのかも知れないけれど、誠実で美しく楽しい「表現の魔法」なのです。
高橋さんの絵に、クラシックな雰囲気と相反するポップさが自然に溶けあって同居しているのは、きっとそのためもあるのでしょう。
つまり、端的に言えば、高橋さんの描く女の子は日常から飛躍しようとする、とてもリアルな「普通の女の子」。
だからこそ、絶対に見逃さないでください!
(あなたには分かるでしょう?)
だって、リアルな「普通の女の子」は、こんなにも「普通じゃなく」、夢見がちで、
どきっとするほどかわいいのだから。
SHIBUYA GIRLS POP 加藤和裕